こんにちは
ABEMAトーナメントでチーム稲葉がチーム藤井に大逆転勝利を収めたようですね。放送を４勝１敗になったあたりまで観ていたのですが、まさかそこから逆転するとは思ってもいませんでした。タイトル戦で３連敗から４連勝は数回あったと思うのですが、４連敗から５連勝は凄まじいです。チーム稲葉がどのように粘り強く、自らを鼓舞して戦ったのか放送を見返そうと思っている次第です。これで決勝の対戦は、チーム永瀬対チーム稲葉となりました。両者は予選Aリーグで当たっており、５勝２敗でチーム稲葉が勝利されていました。増田七段が２連敗されており流れを掴めなかった印象があります。優勝の行方は増田七段の奮起が鍵を握っているかもしれません。
さて今回は、今週（2023/09/03～09/09）の注目対局を確認したいと思います。
９月１７日（日）
NHK杯テレビ将棋トーナメント２回戦第７局
一回戦で見事に船江七段に勝利された里見女流五冠が、振り飛車党の第一人者の久保九段に挑みます。対局は既に放送されており、久保九段が勝利されています。里見女流五冠得意の先手中飛車に対して、久保九段は居飛車を採用し一直線穴熊で対抗されました。不意の仕掛けから久保九段がペースを握り、途中里見女流五冠が上手い角使いをみせて食い下がりましたが、最後は鮮やかに一手勝ちを寄せ切られました。勝たれた久保九段は、次局で藤井NHK杯覇者と対戦されます。
久保利明｜棋士データベース｜日本将棋連盟 (shogi.or.jp)
里見香奈｜女流棋士データベース｜日本将棋連盟 (shogi.or.jp)
９月２０日（水）
ALSOK杯王将戦挑決リーグ
第73期ALSOK杯王将戦挑戦者決定リーグ戦 (shogi.or.jp)
羽生善治九段 対 近藤誠也七段
藤井王将への挑戦権をかけた挑決リーグが開幕します。対戦されるのは、昨年挑戦者となり死闘を演じられた羽生九段と、関東の実力者で昨年のリーグ戦で残留されている近藤七段です。両者の対戦成績は、羽生九段の６勝２敗で差がありますが昨年行われた直近のB級１組では近藤七段が角換わり腰掛銀の将棋を勝利されています。リーグ戦は先後が決まっており、後手番の羽生九段が横歩取りを指向されると予想しています。
羽生善治｜棋士データベース｜日本将棋連盟 (shogi.or.jp)
近藤誠也｜棋士データベース｜日本将棋連盟 (shogi.or.jp)
９月２２日（金）
順位戦A級３回戦
第82期名人戦・順位戦 七番勝負／Ａ級 (shogi.or.jp)
順位戦A級３回戦の最終試合となります。ここまで無傷の３連勝は豊島九段ただ一人となっています。本局対戦される両者はここまで１勝１敗でこられており、挑戦者戦線に残るためにも負けられない一戦です。両者の対戦成績は、広瀬八段の４勝２敗で以外にもそれほど対戦は多くありません。先手番となる佐々木八段が、角換わり腰掛銀を指向してこれを広瀬八段が受けて立つ展開になるのではとみています。
広瀬章人｜棋士データベース｜日本将棋連盟 (shogi.or.jp)
佐々木勇気｜棋士データベース｜日本将棋連盟 (shogi.or.jp)
ALSOK杯王将戦挑決リーグ
第73期ALSOK杯王将戦挑戦者決定リーグ戦 (shogi.or.jp)
今年度ここまで１１勝１２敗と対局数は多いものの勝ち星が集まらない渡辺九段と、１１勝５敗と安定した勝率を保っている菅井八段とが対戦されます。対戦成績は渡辺九段の８勝５敗で、振り飛車に対して強い印象があります。戦型は、後手番の菅井八段が三間飛車もしくは四間飛車に振り、相穴熊戦になるのではとみています。
渡辺明｜棋士データベース｜日本将棋連盟 (shogi.or.jp)
菅井竜也｜棋士データベース｜日本将棋連盟 (shogi.or.jp)
９月２３日（土）
将棋日本シリーズ二回戦第四局
JTプロ公式戦 | 将棋日本シリーズ | JTウェブサイト (jti.co.jp)
トッププロのみが参加できる早指し棋戦の将棋日本シリーズ二回戦最後の一戦が、北海道札幌市「札幌コンベンションセンター大ホール」で行われます。対局されるのは、一回戦シードの豊島九段と、一回戦で広瀬八段を破った糸谷八段です。両者共に関西の第一人者で、対戦成績は豊島九段が２２勝７敗と大きく勝ち越されています。先後に関わらず角換わりの将棋になるのとみています。
豊島将之｜棋士データベース｜日本将棋連盟 (shogi.or.jp)
糸谷哲郎｜棋士データベース｜日本将棋連盟 (shogi.or.jp)
ABEMAトーナメント2023本戦決勝
チーム永瀬 対 チーム稲葉
いよいよ決勝戦となりました。ここまで安定した戦いぶりで勝ち上がってきたチーム永瀬と前回大会優勝し圧倒的な爆発力で勝ち上がってきたチーム稲葉が対戦します。両チームを優勝候補にあげられていた方も多かったのではないでしょうか。冒頭でも述べましたが増田七段の勝敗が鍵を握りそうです。序盤から爆発力を発揮して永瀬王座を沈黙させるような展開にするのがチーム稲葉の勝ちパターンに思えます。一方、激戦となり最終局までもつれる展開になると、ラスボス永瀬王座が最後勝ち切ることになるのではとも思います。激戦必至ですね。
永瀬拓矢｜棋士データベース｜日本将棋連盟 (shogi.or.jp)
増田康宏｜棋士データベース｜日本将棋連盟 (shogi.or.jp)
本田奎｜棋士データベース｜日本将棋連盟 (shogi.or.jp)
稲葉陽｜棋士データベース｜日本将棋連盟 (shogi.or.jp)
出口若武｜棋士データベース｜日本将棋連盟 (shogi.or.jp)
服部慎一郎｜棋士データベース｜日本将棋連盟 (shogi.or.jp)
今週から王将戦挑決リーグが始まるとともに、ABEMAトーナメントが決勝戦を迎えます。見逃せませんね。
今回は、この辺りで失礼します。
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