香車は下段から

将棋のブログ。プロ棋戦、自戦記、戦型考察等々。

第37期竜王戦 ランキング戦

こんにちは

ABEMAトーナメント2024のエントリーチームメンバーが決まりましたね。毎年ながら個性派ぞろいとなりました。その中でもこれまで解説でよく登場されていた井出五段のネガティブ発言が目立っていましたね。言葉とは裏腹に、将棋は職人的な振り飛車党で、筋が良く且つ超手数のねじり合いも苦にしない印象を受けました。同じチームとなった大橋七段、冨田五段は本トーナメントでの経験十分であり、台風の目となる予感十分ですね。来週からの放送が楽しみです。

times.abema.tv

大橋貴洸|棋士データベース|日本将棋連盟 (shogi.or.jp)

井出隼平|棋士データベース|日本将棋連盟 (shogi.or.jp)

冨田誠也|棋士データベース|日本将棋連盟 (shogi.or.jp)

 

さて今回は、表題の通り竜王戦ランキング戦を確認しようと思います。油断していたらかなり進行してたといったところです。

 

1組(本戦出場5名)

ランキング戦棋戦表

出場者決定戦

第37期竜王戦 1組ランキング戦 (shogi.or.jp)

まずは超トップ棋士の代名詞1組から。レーティングの高い羽生九段、永瀬九段、豊島九段が2組降級となっており、恐ろしさを感じます。決勝に進出している康光九段と山崎八段はすでに本戦出場を決めています。残りの3枠は、久保九段対伊藤七段戦の勝者(3位)、森内九段対広瀬九段戦の勝者(4位)、丸山九段対斎藤慎太郎八段戦の勝者(5位)となっています。羽生世代がかなり絡んでおり驚くばかりです。若い伊藤七段、斎藤八段が壁を越えられるか注目です。

 

2組(本戦出場2名)

ランキング戦棋戦表

2組昇級者決定戦

第37期竜王戦 2組ランキング戦 (shogi.or.jp)

二人の本戦枠のうち、一枠は佐々木勇気八段が獲得されています。順位戦A級の残留を決め、且つNHK杯で藤井前NHK杯覇者を破り優勝するなど充実されているようにみえます。残りの一枠は、高見七段と郷田九段で争われます。ここでも羽生世代健在ですね。

 

3組(本戦出場1名)

ランキング戦棋戦表昇級者決定戦

第37期竜王戦 3組ランキング戦 (shogi.or.jp)

3組以降は本戦枠が一つとなり熾烈な争いとなります。決勝には若手の本田七段と池永六段が対戦されます。いずれも東西を代表する将来有望な若手棋士で、本田六段はデビュー初参戦の棋王戦でいきなり挑戦者となり、一方の池永六段は若手の登竜門の新人王戦・加古川清流戦で優勝経験があります。また、将棋大賞新人賞もそれぞれ受賞されています(本田六段2019年、池永六段2020年)。似たような実績を持っている同士、面白い一局になりそうです。

 

4組(本戦出場1名)

ランキング戦棋戦表昇級者決定戦

第37期竜王戦 4組ランキング戦 (shogi.or.jp)

勢いのある若手と実力のある中堅・ベテランが入り混じっている4組です。ベスト4が決まっており、高野智史六段対船江七段戦の勝者と高崎七段対村中七段戦の勝者で本戦出場を争います。レーティング的には、新人王の実績を持つ高野七段が抜けている感じですが、一発勝負のトーナメント何が起こるか分かりませんね。

 

5組(本戦出場1名)

ランキング戦棋戦表昇級者決定戦

第37期竜王戦 5組ランキング戦 (shogi.or.jp)

若手の勝ち上がりが目立つ5組ですが、勢いのある斎藤明日斗五段を破った西尾七段が決勝に勝ち上がっています。もう一方は、準決勝で渡辺和史六段と井田四段が対戦されます。東西に分かれており、プロになってから今回が初対戦となります。奨励会三段リーグでは渡辺六段が勝たれており、井田四段としては借りを返したいところでしょう。

 

6組(本戦出場1名)

ランキング戦棋戦表

第37期竜王戦 6組ランキング戦 (shogi.or.jp)

一番の大所帯の6組はすでにベスト4が決まっています。まずは、関西将棋会館が移設される大阪府大槻市出身の振り飛車党の古森五段と、デビュー後勝ちまくり現在王位戦挑決リーグでも好成績を収めている藤本五段が対戦されます。つい先日振り飛車党のベテラン鈴木九段に敗れたばかりの藤本五段としては、同じ振り飛車党の古森五段との対戦に向けてどのような修正をしてくるのか注目です。もう一方は、奨励会三段の15歳森門下の山下三段と振り飛車職人で麻雀棋士としても活躍されている井出五段が対戦されます。山下三段は本戦出場することとなれば、規定により四段昇段が得られることとなります。ただしそう簡単に超えられる壁ではなさそうですが、戦いぶりに大注目ですね。

 

各組を一通り見ましたが、羽生世代健在が凄まじいですね。ちょっと早いですが、個人的な挑戦者予想としては、やはり各棋戦で勝ちまくっている伊藤七段と藤本五段が最有力かなと思っています。対抗として、棋聖戦の挑戦者となった山崎八段はトーナメントで1組1位の好位置に立てれば十分可能性があると思います。また、フリークラスながらも永世名人の森内九段が勝ち上がってくれば、実績からも間違いなくチャンスがあると思います。ここからの重要な対局が見逃せませんね。

 

今回は、この辺りで失礼します。

 

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