こんにちは
名人戦第5局で藤井聡太竜王が勝利され名人獲得となりましたね。封じ手あたりの局面は、渡辺名人が十分な攻撃態勢を築いているように見えたのですが、△4七銀打の寝技から2枚の角を駆使して匠に逆転してしまいました。新たな偉業の達成で、八冠全制覇がいよいよ見えてきました。
藤井聡太竜王が最年少名人&史上2人目の七冠達成 渡辺明名人に4勝1敗 20歳10カ月でダブル快挙/将棋・名人戦七番勝負 | ニュース | ABEMA TIMES | アベマタイムズ
さて、今回は私の将棋をご紹介しようと思います。私が先手番で相掛かりの将棋になりました。
初手から
▲2六歩 △8四歩 ▲2五歩 △8五歩
▲7八金 △3二金 ▲3八銀 △7二銀
▲9六歩 △4二玉 ▲5八玉 △9四歩 - 図1
最近の相掛かりは、双方なかなか飛車先の歩交換を行わないのが主流です。本局は、先手が5八玉、後手が4ニ玉と移動してから9筋の歩を突き合った局面で先手の私の方から飛車先の歩交換を行うことにしました。
図1から
▲2四歩 △同 歩 ▲同 飛 △2三歩
▲2八飛 △3四歩 ▲3六歩 △6四歩
▲4六歩 △8六歩 ▲同 歩 △同 飛
▲4七銀 - 図2
先手は、歩交換の後飛車を深く▲2八飛と引きました。これに対して、後手も飛車先の歩交換をしてこられましたが、すぐに▲8七歩とせず▲4七銀として4六の歩を守りました。▲9六歩としてあるため、図2の局面で後手から△8七歩打として角をイジメられても▲9七角とすることができます。
図3から
△6三銀 ▲3七桂 △5四銀 ▲8七歩
△8四飛 ▲4八金 △5二金 ▲2四歩
後手は、飛車を浮き飛車に構えてこられました。△5四銀と腰掛銀に構えられた局面で▲2四歩と歩を合わせていきました。相手の出方によって後手の横歩を取るor▲2九飛と形よく飛車を深く引くかを決める意向でした。
図3から
△同 歩 ▲同 飛 △7四歩 ▲7六歩
△2三歩 - 図4
局面は、中盤戦です。合わせの歩で飛車を捌き、後手の飛車が8四にいる状態で▲7六歩と角道も開けた局面は何か技が掛かりそうな感じです。なので、本譜△2三歩とされた局面では、思い切って▲3四歩と取る手が成立するのではとみていました。
図4から
▲3四飛 △8八角成 ▲同 銀 △3三歩
▲3五飛 △2八角 - 図4
本譜△2八角打のリスクはあるものの▲3四飛と横歩を取っていきました。▲6六角打(飛車香両取り)を絡めての攻めを狙っていたのですが、△3三歩打~△2八角打と丁寧に指されてやや苦しいです。
図5から
▲7七桂 △1九角成 ▲8五飛 - 図6
図5の局面は、香損が確定して先手忙しい局面ですが、後手の3筋が壁となっており逆の左辺からの攻撃を模索していました。▲7七桂~▲8五飛がこの方針に沿った手です。△1九馬と香車を取る手で、先手の飛車まわりを防ぐ△6五歩には▲6四角打で馬を作りに行く予定でした。他に、飛車交換を防ごうと△8二飛としても、後手歩切れなので▲8五飛とぶつければ飛車交換は必然です。双方飛車打ちに弱く怖いところがあり、AI先生はこの局面+7互角と評価されていました。
図6から
△同 飛 ▲同 桂 △1八飛 ▲3八銀
△5五銀 ▲8二飛 - 図7
手番の後手から先に△1八飛打とされましたが、▲3八銀と一手守りました。これを怠ると△3七馬とされ一気に危なくなるところです。これに対して、△5五銀と自然に駒を活用した手が緩かったようで、▲8二飛打とした局面は先手に形勢が傾いていました。代えて△2八馬として大駒を使って攻め、△5四銀は守りに利かせておく方が勝ったようです。
図7から
△4六銀 ▲6三角 - 図8 △5一香
▲5二角成 △同 香 ▲6三金 △3四歩
▲4五桂 まで先手の勝ち
終盤戦、優勢を意識していましたが▲6三角打は良くなかったようで、△6二香打とされる手があったようです。これを何とかスルーして、最後は▲4五桂と活用して後手玉が必至、先手玉に詰みは無く勝つことができました。
一局を通して、中盤▲2四歩の合わせの歩からの攻めは軽くて効果的でなかったのかもしれないですが、終盤は一貫して後手玉の壁形の弱点を突く指し手ができたような気がします。
今回は、この辺りで失礼します。
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